うっかり大事な洋服にシミがついてしまった!なんてことはよくありますよね。
普段通りのお洗濯ではなかなか落とし切れないものもあります。中でも油汚れは落ちにくく、諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。
でも実は、ちょっとしたひと手間できれいに落とすことができる方法があるのです!
そこで今回は、衣服についた厄介な油汚れが落ちない原因や洗濯前の下処理方法、油汚れがついてしまった時の応急処置などについてお伝えします。
目次
油汚れが洗濯しても落ちない原因とは?
今日油使いまくったから油汚れが服に染み付いた😇😇😇 pic.twitter.com/Xlap6v8nZy
— みゆ (@Zq_5704) 2018年9月20日
そもそも油汚れはどうして落ちにくいのでしょうか。
溶性の汚れであれば水洗いするだけでも汚れが水に溶けだして落とすことが出来ますが、油汚れは水とは混ざり合うことが出来ません。
なぜなら水と油の表面張力が異なるため、分子同士が引き合うこと無く、水が油をはじいてしまうからです。
洗濯に使用する洗剤には界面活性剤が含まれています。
この界面活性剤には、繊維の中に水を入り込ませやすくする「浸透作用」、水と油を結びつける「乳化作用」、粒子状のものを水中に散らばらせる「分散作用」、この三つの作用があります。
洗濯洗剤の界面活性剤はこれら3つの作用を総合的に働かせて汚れを落とします。
しかし、ただ界面活性剤入りの洗剤で洗濯するだけでは落とせない頑固な油汚れもあります。そんな汚れを落とすためには洗濯前のひと手間が必要です。
それはどのような方法かこれからご紹介していきます。
服の油汚れを洗濯する前に下処理をしましょう!
油汚れの洗濯前の下処理については、その様子を解説している、分かりやすい動画がありますので、まずはこちらをご覧ください。
洋服に油汚れがついてしまった場合、下処理として「下洗い」をすると効果的です。この時にまず気を付けなければならないのが水の温度です。
油には融け出すことが出来る温度「融点」があり、40~60℃と言われています。
そのため水で洗うだけではいくらゴシゴシこすっても油汚れを落とすことは出来ません。
油汚れが付いた部分をお湯に浸けることで汚れが落ちやすくなります。
また、繊維の奥まで入り込んでしまったような頑固な油汚れはさらに高い温度のお湯に浸けるのが効果的です。
油汚れの表面についた油分を広げないようにしてティッシュなどで取り除き、40℃~60℃の温度のお湯に浸けて下洗いをしましょう。
ちなみに、動物性の油分の融点は約40℃、植物性の油分の融点は約60℃と言われていますので参考にしてみてください。
40℃~60℃は結構熱いのでゴム手袋を着用することをおすすめします。
軽い油汚れを落とす方法と洗剤について解説
軽い油汚れであれば、早く対処すればそんなに恐れることはありません。
時間が経ってしまうと油汚れが繊維の奥まで入り込んでしまうのでシミになる原因になります。
まずは表面についた汚れを広がらないようにティッシュなどで拭き取り、40~60℃のお湯に浸け下洗いをしてください。
軽い汚れであれば下洗いの後、台所用の洗剤でも落とすことが出来ます。
中性洗剤を使って落とす方法
油汚れは酸性の性質を持っているため、洗剤は弱アルカリ性の洗剤や石鹸を使うと良いでしょう。
ただ、アルカリ性の洗剤は長時間使うと肌荒れを起こしてしまうこともあります。また衣服の材質によっては変色や変質の可能性も無いわけではありません。
そこで、軽い油汚れであれば様々なトラブルの心配が少ない中性洗剤を使って落とすこともできます。
汚れの種類が分からないときは、とりあえずお湯で下洗いをした後で中性洗剤を付けて洗ってみましょう。
頑固な油汚れを落とす方法と洗剤について解説
クレンジングオイルを使って落とす方法
お湯で下洗いをして洗濯しただけでは落とせない頑固な油汚れもあります。そんな時はクレンジングオイルを使ってみましょう。
クレンジングオイルは女性が化粧落としとして使うものでOKです。
油は油同士で吸着する性質があり、クレンジングオイルが油汚れの油分とくっつき、クレンジングオイルに含まれる界面活性剤の乳化作用によって汚れを落とすことが出来ます。
ただし、この時注意しなければならないことがあります。それはクレンジングオイルを付ける前に衣服を濡らさないことです。
クレンジングオイルは水に濡れてしまうと乳化してしまい十分な洗浄力が得られません。
まず衣服が乾いている状態で汚れにクレンジングオイルを垂らし、歯ブラシなどでオイルと油汚れをよくなじませてから水で洗い流してください。
そのあと、通常どおり洗濯機で洗濯します。
もしまた、油汚れがついてしまった時の応急処置
これまで油汚れがついてしまった場合の洗濯の方法をご紹介してきましたが、すぐにその場で洗濯が出来るとは限りませんよね。
外食中についてしまった油汚れなどはどうすれば良いのでしょうか。油汚れをシミとして残さないためにはとにかく出来るだけ早い処置が必要です。
外出先でついてしまった油汚れに対処できる応急処置をご紹介します。
油汚れの応急処置の方法
- 乾いたティッシュペーパーなどで、汚れの部分を押さえるようにして油分を吸い取る
- 濡らしたティッシュペーパーなどに、石鹸やハンドソープを少し付けて汚れになじませる
- 汚れの部分の裏側にハンカチなどをあてて、表側から水を含ませたティッシュペーパーなどでトントンと押さえる。ポイント:汚れを広げるようにしてこするのは禁物!
- 乾いたティッシュペーパーなどで水分をとる
- 石鹸分が出てこなくなるまでこの③と④を繰り返してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
衣服に油汚れがついてシミになってしまうのは本当にショックですよね。
せっかくのお気に入りの服がシミのせいでもう着られないと諦めてしまわずに、汚れの性質に合った対処をしてみてください。
油汚れは水で洗うのは逆効果。40~60℃のお湯で下洗いをしてから界面活性剤入りの洗剤で洗いましょう。
また、頑固な油汚れは下洗いをする前にクレンジングオイルで汚れを融かすひと手間を試してみましょう。
いずれにしても、油汚れをシミにさせないためには出来るだけ早い対処が肝心です。
外出先でも出来る応急処置を覚えておいて、お気に入りの衣服を大切に長く着られるようにしてくださいね。