お風呂の床の黒ずみをシール剥がしで落とす方法と3つのリスク

シール剥がし

なかなか取れないお風呂の床の黒ずみ。そんな時に、シール剥がし剤が有効だというお話を聞いた事があるかと思います。

最近では100均でも簡単に手に入るので、シール剥がしを使って簡単にお風呂の床の黒ずみを取ろうと考える方もおられます。

しかし、一歩間違えると大変な事になりかねません。そこで、今回は、頑固なお風呂の床の黒ずみを、シール剥がしを使って落とす方法と、注意点をご紹介します。

お風呂の床の黒ずみの原因は?

お風呂の床が黒ずみの原因は大きく分けて2つあります。

1つ目は「黒カビ」です。そして2つ目は「石鹸カス」などです。

黒カビは深く根を張っているため、カビキラーなどの専用の洗剤を使って落とすことが可能です。まずは、黒カビを落としてみましょう。

黒カビを落とした後に、まだお風呂の床の黒ずみが残っている場合、その黒ずみの原因はカビではなく、石鹸カスが蓄積されたものである可能性が高いでしょう。

なぜ石鹸カスが黒ずむかというと、シャンプーやボディソープなどの泡が、流れずにお風呂の床にこびりつくからです。これらには落とされた皮脂なども含まれています。

キッチンや食器の油汚れも、いったんこびりついたら落ちにくいですよね。それと同じで、皮脂を含んだ石鹸カスもまた、普通の洗剤でこすったくらいでは落とすことが難しいのです。

長年こびりついた、石鹸カスが黒くなって、お風呂の床の黒ずみとなっているというわけです。

シール剥がしは、この石鹸カスなどの黒ずみを取る方法となります。

お風呂の床の黒ずみにシール剥がしを使った具体的な掃除方法

1.お風呂の床にシール剥がしスプレーを散布します。

床は乾いていたほうが効果的です。独特の強い臭いがするので、換気をしっかり行いましょう。

注意!:シール剥がしスプレーの粒子を吸い込むことで頭痛がしたり、皮膚に直接触れることで肌が荒れたりすることがあります。マスクやゴム手袋を着用し、裸足で行わないことをお勧めします。

2.15分くらい放置したら、汚れている部分をブラシで擦ります。

シール剥がしを床まい状態

写真では、シール剥がし剤を撒いた状態の写真です。

注意!:くれぐれも長時間放置しないようにしましょう。

シール剥がしを吹き付けた部分だけ、変色したり跡が残ったりしますので、放置時間は数十分で充分です。商品の使い方に記載されている放置時間を守るようにしましょう。

3.お湯で洗い流し、ブラシでこする。

シール剥がしの溶剤のぬめりが残るので、お湯で洗い流しながらしっかりブラシで擦って洗い流しましょう。

4.お風呂の浴槽用の中性洗剤などで洗い流す

シール剥がし材を撒いた後

お湯で流しても、シール剥がし剤のぬめりが残る場合、浴槽掃除用の中性洗剤を使って洗い流しましょう。

写真は分かりにくいかもしれませんが、黒ずみではないものの、シール剥がしを床に撒いてもほとんど効果が表れませんでした。

お風呂の床の黒ずみに、シール剥がしの効果のほどは?

シール剥がしは、いわゆる「有機溶剤系クリーナー」というものです。「溶剤」という言葉からも想像できるように、他の物質を溶かして落とす性質を持っています

先程も述べたとおり、お風呂の床の黒ずみの一因としては、皮脂や石鹸カスなどの蓄積が挙げられます。

シール剥がしの有機溶剤の効力を利用すれば、これらの黒ずみを溶かして落とすと考えられています。

シールのような強力な粘着性を持った汚れを溶かすくらいなので、お風呂の床の黒ずみには一定の効果が期待できると考えられています。

しかし注意しないといけない事があります

それは、一歩間違えると、お風呂の床にシミのような跡ができてしまう可能性があるという事です。

これは、長時間放置した事により、お風呂の床の素材を痛めてしまい、変色や変形、床材が溶けるたりし、しみのようになります。

こうなると、もう取り返しがつかなくなります。シール剥がしを、お風呂の床の黒ずみ落としに使うのはリスクが高いという事も承知の上で使うようにしましょう。

特に、シール剥がしをお風呂の床の黒ずみに使ってみる場合、長時間放置しないようにしましょう

基本的には、シール剥がしを使ってお風呂の床の黒ずみを取るのはお勧めしません。他の方法を使って落としてみて下さい。

お風呂の床の黒ずみにシール剥がしを使う3つのリスク

基本的に、シール剥がしを使ってお風呂の床の黒ずみを取る方法はお勧めしません。裏ワザと考えましょう。

理由は3つあります。

お風呂の床材が痛む

シール剥がし材にには大きく分けて2つの種類があります。1つは、有機溶剤系のシール剥がし。もう一つは、天然素材(オレンジオイル等)系のシール剥がし。この2種類のシール剥がし剤があります。

有機溶剤系のシール剥がしは、シールを溶かして剥がす溶剤です。つまり、物質を溶かして剥がすという液剤です。

物質を溶かす液剤のため、お風呂の床の表面が溶けて変色・変形する可能性があります。

お風呂の床を傷めるリスクが非常に高いので、リスクを覚悟して使う必要があります。

天然素材系のシール剥がしは、オレンジオイルなどが有名です。このオレンジオイルに含まれるリモネンという成が、シール剥がしの役割を担います。

ただ、このリモネンという成分。発泡スチロールやゴム、ポリスチレンなども溶かす作用があります

つまり、天然素材とはいえ、有機溶剤と同様、床材の表面を溶かすリスクもあるというわけです。

そのため、長時間放置したほうが黒ずみに浸透して汚れが落ちるだろうと思って、1、2時間放置すると、お風呂の床にシミのような跡が出来てしまいます。

シール剥がしを使ってお風呂の床の黒ずみを取る際は、床を傷めないよう放置時間に十分に注意しましょう。

人体に害がある

シール剥がしは、有機溶剤・自然由来共に体に悪影響を及ぼす可能性が高いです。

特に有機溶剤はとても危険です。有機溶剤作業主任者という国家資格があるぐらい慎重に取り扱わないといけない物です。

有機溶剤は有毒性があり、大量に吸い込むと意識が飛んでしまい、病院に搬送されるケースもよく見受けられます

有機溶剤を吸い込み過ぎると、頭痛や、めいまい、けん怠感、貧血、肝臓障害などの症状が出る事もあります。

また、自然由来系のシール剥がしも注意が必要です。自然由来とはいえ、リモネンという成分は皮膚に付着する強い刺激を与えます

例えば、ゆず湯です。ゆず湯に入られたご経験がある方ならよく分かると思いますが、ゆず湯に浸かってるとなんだか皮膚がピリピリするなと感じた事はないでしょうか?

これは、リモネンが酸化する事によって生じる現象です。

上記のように、シール剥がしを使ってお風呂の床の黒ずみを取るのには危険が伴います。

必ず以下の事を行って作業を行いましょう。

  • 必ず換気扇を回す。
  • 必ず窓を開ける
  • 必ずビニール手袋をする
  • 必ずマスクをする

時間と手間がかかる

シール剥がしをお風呂の床の黒ずみに使う場合、お風呂の床一面にスプレーされる事かと思います。

やってみると分かるのですが、シール剥がしをお風呂の床全体にスプレーするのは、意外と手間です。手間がかかるという事は、時間もかかるという事です。

それだけではなく、シール剥がしのスプレーを床一面に撒くと、使う量がともて多くなるので、とてつもないニオイがお風呂中に充満します。

その臭いを吸うと、先ほどお伝えした、頭痛・めまい・けん怠感・貧血・肝臓障害などの状態にもなりかねません。

思いのほか時間と手間がかかる割に、中毒を引き起こす可能性もあります。

このような事から、シール剥がしでお風呂の床の黒ずみを落とすのは注意が必要です。他の方法で汚れが取れるなんら他の方法を試してみましょう。

まとめ

以上、お風呂の床の黒ずみの原因と、シール剥がしでそれを落とす方法を紹介しました。

専用の洗剤を買うと高いですが、シール剥がしなら100均でも手に入るし、本来の用途にも使えるので、一石二鳥ですね。長年お風呂の黒ずみに悩んでいるという方は、是非ためしてみてください。

関連記事