卵焼きはシンプルな料理ですが、いざ自分で作ってみるとなかなか上手くできませんよね。
材料もシンプルで作り方もシンプルなため、綺麗に焼き上げるには少し焼き方に工夫が必要になります。
また、卵焼きには関東と関西では大きな違いがあります。
関東では砂糖を効かせた甘いものが主流で、関西では出汁を効かせたしょっぱいものが主流です。
とはいえ、卵焼きのイメージとしてあるのは、母親の作ってくれた少し甘めの卵焼きだと思います。
そんな卵焼きですが、ふっくらとしたふわふわの卵焼きを作ってみたいと思いませんか?
ちょっとしたコツと手順を覚えるだけで、ふわふわの卵焼きを焼くことができます。
いつもの手順にひと手間加えるだけのとても簡単なものです。
そこで今回は、ふわふわの卵焼きを作りたい人のために、焼き方のコツと卵焼き用のフライパンの選び方についてお伝えします。
また、上手く巻けない人のために巻くときのポイントも合わせてお伝えします。
目次
卵焼きのフライパンの種類によって美味しさが変わる
そもそも、卵焼きは使う材料や調味料も少なく、とてもシンプルな料理です。
そのため、ちょっとしたコツを知ることで、ふわふわの卵焼きを焼くことができます。
ただし、焼くときに使う卵焼き用のフライパンの種類によっても出来上がりは大きく左右されます。
そこでまずはじめに、卵焼き用のフライパンの種類によって解説致します。
卵焼き用のフライパンには、いくつかの種類があるため上手く焼き上げるにはフライパン選びも大切なことの1つです。
たとえば、卵を巻くのが苦手な人は、銅製の卵焼きフライパンを使うことで上手く焼くことができます。
なぜなら、保温性と熱伝導性が良いので、外側はふわふわで中はしっとりとした卵焼きを焼くことができるからです。
また、熱伝導性が良いことから、フライパンの隅々まで同じ温度になるため慣れてない人でも扱いやすいフライパンです。
卵焼きがフライパンにくっつく時の解決策
ただし、熱の伝わりが良すぎることで、扱う上での難点もあります。
難点とは、油をしっかりなじまさないと、フライパンの温度が上がりやすいため卵がひっついてしまいます。
また、一度ひっついてしまうと、同じところがひっつくようになるためしっかりとメンテナンスする必要があります。
とはいえ、ひっつかないようにするための解決方法があるので、対処法の一つとして覚えておいてください。
(解決方法)
- フライパンの深さ1/4ほどまでサラダ油をいれます。
- 大根の先を少し切り落として、底面の形を四角に切ります。
- フライパンをごく弱火にして、大根でフライパン全体をゆっくりとこすります。
- このとき、卵がひっつく部分では、大根がひっかかるのですぐにわかります。
- その部分を重点的に大根でこすります。
- ひっかかりがなくなれば終了です。
それから、卵焼きを作ったあとの片付け方として、水洗いや洗剤をつけて洗うようなことはしてはいけません。
したがって、片付けるときはキッチンペーパーを使い汚れを軽く拭き取る程度にしてください。
これは、油の膜を綺麗に残すための方法で、次からもひっつかずに焼ける状態を保ってくれます。
些細なことですが、卵焼きフライパンを扱う上では大切なことです。
一方、卵がひっつくのを避けるため、テフロン加工がしてある卵焼きフライパンを選ぶ方がいます。
なぜなら、テフロン加工がしてあるため、焦げにくく油も少量ですむというメリットがあるためです。
しかし、熱伝導性が悪く火の通りがよくないことから、フライパン全体が均等な温度になりにくいというデメリットがあります。
また、テフロン加工は継続した高火力に弱く、ある程度の回数を使用していくとテフロンが剥げてしまうため卵がひっつくようになります。
そうなると、メーカーに修理に出す以外は解決の方法がありません。
その他に、鉄製の卵焼きフライパンがありますが、銅製のフライパンと違い中心部と周りの温度の差が大きいため、常に火が当たる場所を調整しないといけないことから扱いづらいフライパンになります。
要するに、卵焼きを焼くときは、保温性と熱伝導性に優れた銅製の卵焼きフライパンを使うことが、慣れていない方でも簡単にふわふわの卵焼きを焼くことができるということです。
さて、卵焼き用のフライパンをお伝えしたところで、次は焼き方のコツをお伝えしたいと思います。
卵焼きをふわふわに焼く3つのコツ
卵焼きをふわふわに焼くためには、ちょっとしたコツが必要になります。
詳しく紹介していきますが、今までの手順に加えるだけで焼き上がった卵焼きに大きく差が出ます。
慣れないうちは、ひとつずつ手順に加えていってみましょう。
それでは、具体的にみていきます。
卵のコシを残すように混ぜます
丁寧に卵を混ぜてしまうと、コシがなくなり柔らかくなるため巻きにくくなります。
また、卵をよくかき混ぜるのは逆効果なため、卵の白身をちぎるように混ぜます。
しかし、箸を使ってちぎるように混ぜるのが難しいときは、フォークを使って混ぜると自然と白身を切ってくれるのでちぎるように混ぜることができます。
(混ぜるときの目安)
- 卵を混ぜるとき、箸の隙間をあけてまっすぐ立てるようにします。
- ボウルの底に白身をこすりつけて、ちぎるような感覚でまっすぐ前後に動かします。
- あまりよくかき混ぜないで、白身を切るように10往復ほど動かします。
- ボウルを90度回転させて、再度10往復ほど動かします。
- つまり、ボウルの中の卵を十字に切るような感じになります。
- 混ぜ終わった後、白身の固まりが少し残るようにします。
- 2cmから3cm程度の白身の固まりが、ある程度散らばっているのが目安です。
- この白身の固まりを少し残すことが、フワッと焼き上げることにつながります。
少ない卵で卵焼きを作るときの調味料の目安
水分の多い調味料は、卵1個に対して小さじ1を目安にしてください。
水分が多くなると、柔らかくなり巻きにくくなってしまいます。
また、砂糖は味付けとして使いますが、卵を固まりにくくするためでもあります。
フライパンをしっかり温めてから油をひきます
卵焼きを焼くときのフライパンの厚みで時間は異なりますが、基本はフライパンを強めの中火で1分間余熱します。
余熱したあとに火力を落としますが、フライパンの横からはみ出さない程度に火を落とすのが目安です。
焦げを恐れずに、強めの火で焼くようにしてください。
卵焼きを作るときは中火で加熱しますが、ひいた油がしっかり温まってから卵を流し込むようにしてください。
油が温まっていないと、流し込んだ卵はドロドロの状態になってしまうため、そのときはいじらないことが大切です。
卵を流し込む回数は、できる限り少なくします
慣れるまでは、3回から4回にわけて流し込むようにすると焦げ付きが少なくなります。
卵を流し込んだあと、箸でグルッとかき混ぜる方もいますがこびりつく原因にもなるのでしないようにしましょう。
慌てず触らず、ひと巻きひと巻きじっくり巻くことが大切です。
また、ひと巻きしたあとは形を整えるようにして、次に巻きやすい状態になるまで触らずに待つようにします。
巻くときのちょっとしたコツ
卵の表面がドロドロになってきたら、奥から手前に向けて半分にパタッと畳むようにします。
つまり、気泡がたっぷり閉じ込められるのを待ってから、卵を畳むような感覚です。
通常なら、少量の卵を流し込んで、表面が乾いてからクルクル巻きますが、そうではなく半熟の状態で畳むようにしていきます。
破れてしまうときの対策
破れてしまい巻きにくいときは、卵を混ぜるときに少量の水溶き片栗粉をいれてみてください。
弾力がでるので、破れにくく巻きやすさにひと役買ってくれます。
ただし、入れすぎてしまうとフワフワした卵焼きが出来ず、プルンとした弾力がある卵焼きになってしまいます。
生焼けの状態になった場合は、仕上げに蓋をします
巻き終わったあとに、見栄えと食感をごまかすための小技です。
アルミホイルでも構わないので、仕上げの段階でフライパンにかぶせるように蓋をしてみましょう。
蒸し焼きのようになり、焦げ目のついたケーキのようにフワフワの卵焼きができます。
ここまで、卵焼きを焼くときのコツやちょっとした目安を紹介しました。
要するに、ふわふわの卵焼きを焼くためのコツは、大きく分けると以下の3つになります。
【コツ1】:卵をよくかき混ぜるのは逆効果。卵は白身をちぎるように混ぜます。
【コツ2】:高温で焼く。焦げを防ぐために、たっぷりの卵を流し込んで温度の上がりすぎを防ぎます。
【コツ3】:気泡がたっぷり閉じ込められるのを待ってからパタッと畳みます。
このように、ふわふわの卵焼きを焼くためには、3つのコツを守ることが大切です。
また、はじめのうちは、混ぜ方を気をつけるだけでも焼き上がりの違いを実感できると思います。
砂糖を効かせた甘辛い卵焼きのレシピとは?
卵焼きとはどこかノスタルジックで、おかずとしてもお酒と合わしても楽しめるシンプルな料理です。
ただ、シンプルな料理なだけに上手く作るにはちょっとしたコツが必要です。
ここでは、砂糖を効かせた甘辛い卵焼きを紹介していきます。
砂糖を効かせることで、ほんのり焼き色がつくので香ばしさも付け加わった卵焼きになります。
(材料)
- 卵 8個
- サラダ油 適量
(調味料)
- 出汁 150ml
- 濃口しょうゆ 15ml
- 砂糖 50g
- 塩 小さじ1/2
(作り方)
- フライパンに出汁、濃口しょうゆ、砂糖、塩を入れて一度沸騰させてから火を止めます。
- ボウルに、卵を割り入れかき混ぜます。
- 仕上がりをふっくらさせるために、白身がまだらに残る程度に箸を大きく動かして混ぜるのがコツです。
- 混ぜ合わした卵に、粗熱が取れた調味料を加えて混ぜ合わします。
- 卵焼き用のフライパンを中火にかけてよく温めます。
- このとき、油をしっかりなじませておくのがコツです。
- 程よく温まったフライパンに、混ぜ合わした卵を一度に入れます。
- 中火のまま1分ほど焼いていきます。
- 手前側の角を上げてみて、ほんのり焼き色がついているのを確認します。
- 焼けた部分を大雑把でいいんで、向こう側に寄せます。
- 自然と流れた卵を、フライパン全体に行き渡るようにします。
- また焼き色がついたら、向こう側に寄せた卵を少し持ち上げて、手前に残っている卵を下に流し込みます。
- さらに焼き色がついたら、真ん中より少し手前の部分に折り込むための筋を箸で切るようにしっかりいれます。
- 箸を使って、向こう側の卵焼きを手前に返します。
- 少しおいてから、返した部分を向こう側に押して焼いていきます。
- 手前側の卵に程よく火が通ってきたら、向こう側で焼けた卵を勢いをつけて手前に返します。
- 向こう側のあいた部分に油をひいて、フライパンを起こして手前の部分にも油をひき卵を動かしやすくします。
- 焼き上がりに近い卵焼きを、フライパンの四隅に軽く押し当てるように動かします。
- きっちりと角を出すように側面を焼き上げたら出来上がりです。
- 大きめの器に、フライパンをかぶせて返し卵焼きを器に取り出します。
卵焼きを作る時の基本手順は、このような流れになります。
手順の中で、いくつか上手く焼き上げるためのコツがあったと思います。
たとえば、最初のコツは、調味料はそのまま卵に混ぜ合わせるのではなく、一度フライパンに入れて沸騰させることが大切です。
というのは、一度沸騰させることで、調味料がしっかり混ざりまろやかな味に変化するからです。
さらに、しっかり粗熱を取ってから卵と混ぜ合わします。
次に、ふっくらと焼き上げるために、白身がまだらに残る程度に混ぜることが大切です。
よく、白身が残らないようにしっかり混ぜる方がおられますが、まだらに残る白身がクッションのような役割をしてくれるのでふっくらと焼き上がります。
また、白身を残すことが、冷めても固くなりにくい卵焼きにしてくれます。
最後に、卵焼き用のフライパンに油をしっかりなじませておくことも大切です。
油をなじませておくことで、火力を強めで焼いてもひっつくことがなく、卵がひっくり返しやすい状態にしてくれます。
また、上手く巻けないとフライ返しを使う方がおられますが、油がなじんでいれば箸でも簡単に巻くことができます。
要するに、シンプルな料理だからこそ、ひと手間を加えることで美味しい卵焼きを作ることができます。
ちなみに、下の記事では、「時短できる卵焼き器」について解説しています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、ふわふわの卵焼きの焼き方についてお話しました。
ふわふわの美味しい卵焼きを焼きたい方は、まずはふわふわの卵焼きを焼くときのコツを理解しましょう。
そして次に、卵焼きの焼き方とレシピを試してみる事が大切です。
そうする事で、ふわふわの美味しい卵焼きを焼くことができます。
ふわふわの美味しい卵焼きを焼きたい方は、是非試してみて下さいね。今回の記事を参考にしてみて下さいね。
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