寝具のお手入れといえば、シーツを洗う、枕カバーを洗う、布団を干す…いろいろ思いつくと思いますが、みなさん「マットレス」のお手入れはどうしているでしょう?
手軽に洗濯ができるシーツやカバーと違って、マットレスの管理、お手入れは忘れがちです。マットレスも、きちんとお手入れをしないとカビが生えて使えなくなることも。
カビが生えてしまうとお手入れすることも諦めがちですよね。ですが、実はそんな悩みを解消できる方法があります。
そこで今回は、マットレスについたカビの取り方と予防策についてお伝えします。
目次
マットレスにカビが生える原因とは?
そもそもカビが生える条件は4つあり、そのうち1つでも欠ければカビは生えないと言われています。
その4つというのは「カビが好む温度」「カビが好む湿度」「酸素」「栄養分」です。
つまりこの4つの条件があてはまれば、マットレスにもカビが生えるというわけです。人は寝ている間にコップ一杯分程の汗をかくといわれていますよね。
汗は布団やマットレスに浸透しますから、布団やマットレス自体の湿度が上がります。床やベッドと接している部分も風通しが悪くなりますので、湿度は上がります。
さらに髪の毛やフケ、体から出るアカなど、カビの栄養分になるものも寝具には多数存在します。カビが好む温度は20℃〜40℃程度、酸素は室内に存在します。
つまり!4つの条件がすべてそろうマットレスは、カビが生えやすい環境であるということがわかりますよね。恐ろしい!
エタノールでマットレスのカビを取る方法とは?
ではマットレスにカビが生えてしまった場合、自力でカビを取ることはできないのでしょうか。
結論から言うと、マットレス一面にカビが生えてしまった場合は新しく買い替えをするのが、健康面から考えても安心です。
もしくは専門のクリーニング店などに依頼をするという手もあります。
しかしカビが生えて間もないものや、一部分にしか生えていない場合などは自力で取れることもあります。
ここではまずエタノールを使う方法をみていきましょう。
方法
エタノールを用意します。消毒用エタノールはそのまま使えますが、無水エタノールを使用する場合は水で薄めて使いましょう。(エタノールが80%程度になるように薄めます。)
色落ちが気になる場合は、オキシドールでも代用できます。
- エタノールをスプレーボトルなどに入れて、カビの部分が湿る程度にスプレーしていきます。
- スプレーしたら、1時間程度時間をおきエタノールがカビに浸透するのを待ちます。
- 時間をおいたら、ぬるま湯につけた布でスプレーした部分をしっかりと拭き取っていきます。
- 布は固く絞りすぎず、ぬるま湯でエタノールを薄めていくイメージでトントンと叩いて拭いていく感じです。ゴシゴシとこするのはカビが広がってしまうためNGです!
- 拭き取りが終わったら、マットレスを立てて乾燥させます。風通しのよいところで乾かすか、扇風機やサーキュレーターなどを使った方がよいと思います。
また、しっかりと湿らした箇所は、ドライヤーを使うとはやく乾かすことができるのでオススメです。
掃除の時の注意点
エタノールを使う際は必ず換気を十分にした部屋で行うようにしましょう。
そしてこの方法ではカビ部分の除菌はできるものの、肝心のカビを落とすことにはなりません。特に黒カビの黒い色は落とせないものです。
スプレータイプのものが出てて便利!!これでベッドのマットレスのカビを除菌!#エタノール #掃除 pic.twitter.com/mUzUnERBLM
— sailorcoco (@watashihacoco) 2016年7月16日
では黒くなってしまったところはどのように対処すればよいのでしょうか。
塩素系漂白剤で漂白しても大丈夫なの?
エタノールを使えば、カビを除菌できることがわかりました。ではエタノールで落ちない黒カビはどうすればよいのでしょうか。
一般的に浴室などでカビが生えた場合、塩素系の漂白剤を使用してカビを落とすことが多いと思います。この塩素系漂白剤は使えないのでしょうか。
結論から言うと、塩素系漂白剤を使えばカビの殺菌も、カビによる黒ずみ、変色も落とすことができます。
カビキラーやキッチンハイター、衣類用漂白剤などを使った場合です。
しかし、塩素系漂白剤は刺激が強いものなので、敏感肌の人やキツイにおいが苦手な人にはちょっとオススメできません。
また塩素系漂白剤は繊維の色も一緒に落としてしまうことがあるので、カビの変色が落ちるのと一緒にマットレスの色も落としてしまう危険性があります。
白いマットレスなら問題ないかもしれませんが、肌への影響を考えるとやはりあまりオススメはできません。
一方で酸素系の漂白剤でしたら殺菌効果もあり、独特のツンとするにおいもないので比較的安全に使用することができるでしょう。色落ちの心配もありません。
ただ塩素系漂白剤に比べると、黒カビの黒い色は多少残ってしまうかもしれないのが難点です。
マットレスのカビを予防する方法とは?
マットレスについてしまったカビの取り方をいくつか紹介してきましたが、そもそもマットレスにカビがつかなければいいんですよね。
ではどのようにカビを予防すればよいのか、方法をみていきましょう。まずカビが生える4つの条件を思い出してください。
「カビが好む温度」「カビが好む湿度」「酸素」「栄養分」でしたね。温度と酸素はもともとあるもので、私たちがどうにかできるものではありません。
この場合私たちが工夫できるのは「湿度」と「栄養分」の部分です。
「湿度」をコントロールする、ということは、マットレスに湿度がこもらないようにすればいいわけです。
つまり、定期的にマットレスを立てて干したり、風通しのよい場所に移動させたり、自宅でできることを考えてみてください。週に1回くらいのペースでできたらいいですね。
また空気の流れが滞ると湿気はたまりますから、壁や窓にぴったりつけてベッド、マットレスを設置するのではなく、少し間をあけて設置するというのも対策になるでしょう。
床に直接マットレスを敷いているという人は、床とマットレスの間に除湿シートを入れてみたり、すのこの上にマットレスを敷くようにする、という方法もよいと思います。
次に「栄養分」についてですが、カビの栄養分となるものは人間のフケやアカ、ほこりや食べかすなどでした。
私たちが使うシーツや枕カバーには、見えなくてもこれらが蓄積されています。シーツや枕カバーも週に1回は洗濯をして、清潔な状態を保つようにしましょう。
もちろんベッドの上で飲食なんてしないでくださいね!
自らカビに(さらにはダニにも)栄養を与えているようなものですからね。
心当たりのある人は今すぐやめましょう。
すのこの上にマットレスを置けばカビの予防につながるのでは?ですが注意しないと行けいことがあります。それは…次の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。↓
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、マットレスについたカビの取り方についてお話しました。
マットレスにカビが生えて間もないものであれば、エタノールや酸素系漂白剤などを使って、自宅でカビを取ることもできます。
エタノールや漂白剤を使うときには、くれぐれも換気に気をつけて安全に行うよう注意してくださいね。
しかしカビがマットレスに深く浸透してしまっている場合、素人ではどうすることもできない場合もあります。
そのような場合には新しいマットレスに買い替えるか、専門の業者さんに相談するようにしてください。
でも一番考えていただきたいのは、そもそもマットレスにカビが生えなければ問題ないわけですので、日常でのお手入れに力を入れていただきたいということです。
睡眠は人生の中でかなりの時間を占めるわけですから、快適な睡眠が得られるよう工夫してみてくださいね!
それでも今マットレスにカビが生えてしまって困っている!という方は、今回の記事を参考にして、是非試してみてください♪