設定温度を低くしてエアコンをつけているのに、なかなか部屋が冷えなくて困っている、という方もおられる事かと思います。
思い切ってエアコンを買い替えるにしても、10万近くかかる高い買い物です。なんとか今あるエアコンで、夏を乗り切る方法はないものでしょうか。
そこで今回は、エアコンが冷えなくて困っているという方のために、エアコンが冷えない原因と、その解決法をお伝えします。
目次
エアコンが冷えない原因1 ガス漏れしている
そもそも、エアコンはどうやって空気を冷やしているのでしょうか。
エアコンとは、一般的に「エアコン」と呼ばれる室内機と、外に置かれる室外機とで、一つのセットとなっています。
まずは、室内機から部屋の熱い空気を取り込み、その空気に含まれた熱を取り除いて、室外機から外に排出します。そして、熱の取れた冷たい空気を、室内機から部屋の中へと送り込むのです。
この、空気から熱を取り除くときに、冷却ガスを使用しています。つまり、このガスが漏れていると、熱を取り除くのに失敗した熱いままの空気が、再び部屋の中に戻されてしまう、というわけです。
エアコンのガス漏れのチェック方法
ガス漏れかどうかをチェックするのは簡単です。エアコンを稼働して20~30分たったら、室内機の内部や、室外機のパイプ、配管との接続部を見てみましょう。霜で白く濁っていませんか?
その場合、ガス漏れを起こしている可能性が高いと言えます。
ガス漏れは、主に配管などの老朽化によって起こりますが、エアコン取り付け時のミスによっても起こります。
買ったばかりなのにガス漏れする場合、または引っ越した直後にガス漏れが起こった場合は、一度取り付け工事を行った業者に連絡してみると良いでしょう。
そうでない場合は、専門業者に連絡して、ガスの補充や配管の修理を行うことになります。料金等については、後述する【プロに任せた方がよい場合】をご参照ください。
こちらの動画では、プロの方がエアコンのガス漏れの調査と修理を行っています。参考にしてみてください。
エアコンが冷えない原因2 室外機が原因
先述したように、エアコンは室内の熱い空気を取り込み、その熱を室外機から外に排出しています。このときの排出が上手くいかないと、内部に熱がこもってしまい、室内の冷えにくさにつながります。
そこで、室外機周辺をチェックしてみましょう。すぐ近くに物が密集していませんか?雑草が生い茂っていませんか?室外機の上に直接物を置いていませんか?
これらの場合、空気の循環が妨げられ、室外機から熱が逃げにくくなってしまいます。周りから物を撤去したり、周辺の草を刈ったりして、空気の通り道をしっかりと確保すると良いでしょう。
また、室外機に直射日光が当たっていませんか?
直射日光が当たっていると、室外機自体に熱がこもります。可能なら日陰に移動する、それが無理なら簾をかけるなどして、直射日光を防ぎましょう。
あるいは、室外機周辺に打ち水をして温度を下げるという方法もあります。その際は、ファンに水がかかると故障の原因につながるので、横から直に水が入らないように注意しましょう。
エアコンが冷えない原因3 クリーニングができていない
エアコンは、内部のフィルターやファンを通して冷たい風を送っています。これらに埃がたまっていると、風が出にくくなり、結果的に冷えにくさにつながります。
そこで、定期的な掃除が必要になります。
エアコンのクリーニング方法
やり方は簡単です。本体部分のパネルを開け、フィルターを取り外します。
埃が多ければ掃除機で吸い取り、簡単に水洗いをして、よく乾かしましょう。その間、本体内の見える部分の埃を取り除き、フィルターが乾いたら再び装着して、パネルを閉めます。これで完了です。
最近では、市販のエアコンクリーナーも出ているので、機械が苦手な女性の方でも、簡単に掃除をすることができます。
また、新しいエアコンには内部クリーン機能がついているので、使用後はできるだけその機能を使いましょう。
クリーニングは、できれば月に1~2回。面倒でも、せめて夏と冬の始まり・終わりには、軽く掃除しておきたいところです。
次の動画は、ホームセンターのコメリの動画で、エアコンのお手入れ方法について解説してます。
ちなみに、エアコンの「洗浄」は素人では壊れる危険性もあるため、プロに任せる事をお勧めします。
エアコンが冷えない原因4 部屋の広さをエアコンの能力が合っていない
通常エアコンを購入するときは、「〇畳用」という基準をもとにします。機種により能力が違うため、広い部屋に能力の低いエアコンをつけていては、どんなにフル稼働させても焼け石に水です。
またLDKの場合は、キッチンで火を使う分、どうしても室温が上がる傾向にあります。
ほかにも、天井が高い部屋、窓が多い部屋、西日が当たりやすい部屋などは、実際の畳数よりもワンランク能力が高いエアコンが必要なこともあります。
説明書などを見て、使用中のエアコンの能力を再確認してみましょう。
能力的に不十分だと思う場合、他の部屋にもっと能力の高いエアコンがあれば、そちらと交換するのも一つの方法です。
そうでなければ、断熱カーテンを敷いたりグリーンカーテンを作ったりして、できるだけ室温が上がらない工夫をするしかありません。
プロに任せた方がよい場合
これらのことをすべて確認してみて、それでも原因がわからないときは、一度プロに点検してもらったほうが良いでしょう。点検の相場としては、出張費用が2千円、点検費用が3千円くらいです。
点検の際に部品の不具合などが見つかった場合は、部品交換代が1個5千円から1万円程度になります。
また、あまりに汚れがひどくて個人ではクリーニングできない場合は、クリーニング代が1~2万円。
さらにガス漏れの場合は、ガス補充代が1万5千円~2万円台、ガス漏れ部分の修理が3万円から、となっています。
場合によっては、買い替えるほうが安くつくかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか?
エアコンが冷えないときの解決法をまとめると、
- 室内機の内部、室外機のパイプ、配管との接続部に霜がついていたら、ガス漏れの可能性あり。買ったばかり・取り付け直後なら、取り付けた業者に連絡する。そうれなければ、プロに頼む。
- 室外機周辺の空気の循環を良くする。室外機に熱がこもらないようにする。
- エアコン内部の掃除をする。市販のクリーナーや、内部クリーン機能も活用する。
- エアコンの能力を再確認してみる。能力不足なら、もっと能力の高いエアコンと交換するか、室温が上がらない工夫をする。
- 全部試してみてダメなら、プロに点検してもらう。
ということでした。
慌ててエアコンを買い直したり、お金を払って業者を呼んだりする前に、まずはこれらの点を確認してみてくださいね。
できるだけ高い出費は抑えて、気持ちよく夏を乗り切りましょう。