料理酒の3つの効果と使い方。殺菌もできる?

料理酒は目立たないですが欠かせない調味料のひとつです。

昔から料理の必需品として使われてきた調味料で、江戸時代にはだし酒や煎り酒として使われていた記録も残っています。

そんな料理酒ですが、効果としては大きく分けて3つの効果があります。

それでは、料理酒の効果や使い方について見ていきましょう。

料理酒の3つの効果

料理酒の効果には、大きく分けると3つの効果があります。

1つ目は味をまろやかにする効果、2つ目は素材の旨みを引き立てる効果、3つ目は保存を目的とした殺菌効果です。

具体的に、見ていきましょう。

1、味をまろやかにする効果

まず1つ目に、料理酒を使って料理の味をまろやかにする事ができます。

料理人の中では料理酒がとても重宝されています。

調理用語で角を取るといいますが、味に丸みをつける事ができるわけです。

特に醤油など、塩分を多く含む調味料に対しての効果が大きく、主張を抑えて優しく口あたりの良い味にしてくれます。

裏方でありながら味を決めることができる、そんな魔法の調味料が料理酒なのです。

ところで、お料理の最後の仕上げとして味の素を使っていませんか?

味の素の効果は味に丸みを付ける事を目的としています。

味の素を入れる事で、お料理がまろやかになり口あたりが良くなるからです。

ただ味の素は化学調味料であり体への蓄積があること、舌の感覚に狂いが出てしまうこと、などの理由で敬遠する人も多くいます。

その代用品として効果的なのが料理酒です。

なぜかというと料理酒は体にも良く、味の素以上のまろやかさを出す事ができるからです。

2、素材の旨みを引き立てる効果

そして2つ目に、料理酒は食材本来の旨みを引き立てることができる調味料です。

旬の食材には、その時期特有の旨みが凝縮されています。

料理酒は、この食材本来の旨みを引き立てることができる調味料です。

煎り酒として焼き魚の皮面に塗ることで、火を通す間に旨味を逃がさない効果もあります。

また魚本来の甘みを、旨みとして変化させる効果も持ち合わせているのです。

蒸し料理ではアルコール成分だけが蒸発して、残った旨み成分が食材の味に作用します。

そして旨みを閉じ込めて逃がさない状態を作りだします。時間が経っても美味しさを保つことが出来るわけです。

料理酒は素材の旨さだけでなく、そこに旨みを付け加えることのできる唯一の調味料なのです。

3、保存を目的とした殺菌効果

料理を作った際、食べきれなくて保存に困ったこともありますよね?

特に夏場の気温が高い時期などは、食中毒の心配もあるため保存には気を使います。

普通の状態では、ほとんど日持ちはしません。

実は、あらかじめ料理酒で下処理しておくことで、料理を日持ちさせる事ができます。

食材が日持ちしない理由は、たんぱく質の分解で起こる腐敗が原因です。

例えば、魚介類は死後硬直の後、酵素類がたんぱく質を分解します。

食肉も同じたんぱく質食品ですが、死後硬直が始まると固くなり終わると柔らかくなります。

そこで食材を長持ちさせるために酒洗いという手法があります。

酒洗いとは、魚介や食肉の生臭みとクセを取り除きながら、食材の旨味を引き出す手法です。

実は、この酒洗いを行う事で食材を殺菌する効果もあります。

酒洗いをした食材を使うと通常より長く保存が効く上に、時間の経過とともにさらなる旨味を引き出す事ができます。

料理酒は、殺菌の面から食中毒への不安を和らげ、殺菌しつつ旨さも引き出す。そんな万能調味料でもあるのです。

料理酒の間違った使い方

料理酒は合わせ調味料として使うことも多くあります。

その際、間違った使い方をすると食材の美味しさを引き出せなくなってしまいます。

料理にアルコール成分が残ってしまうと、その匂いや雑味が、食材の旨味や甘味を抑えてしまい美味しくなくなるのです。

また、アルコール成分の匂いを好まない方もいらっしゃいます。

ではどうすればよいのか?そんな時は、料理酒のアルコール成分を飛ばすのです。

料理酒の最大のメリットは、アルコール成分を飛ばした後の旨みです。

この旨味のみを他の調味料と合わせる事で、味にまろやかさが得られるのです。

料理酒の旨味の取り出し方

まず必要な分量を鍋などで加熱します。

そして煮立ったらライターなどで料理酒に直接火をつけます。そして火が収まった後に使うのが基本です。

アルコール成分がなくなれば火は消えるので、ひとつの目安になります。

料理酒の効果的な使い方

煮物をつくるときの基本として

煮物料理の合わせ調味料として使うのが一般的です。

その効果はさまざまですが、大きく分けて3つのメリットがあります。

1つ目のメリットは、は短い時間で口あたりのよい柔らかさを出してくれることです。

2つ目のメリットは、醤油や塩など主張の強い調味料の味を落ち着かせてくれることです。

3つ目のメリットは、香りを抑えて旨味が感じられる様に演出してくれることです。

お肉のデメリットを抑え、食べやすくする

また料理酒には、お肉のデメリットを抑える効果があります。

「肉料理が苦手」という方もおられますよね?

例えば、脂が気になる方、強く噛むことのできない方、肉の香りが苦手な方…などなど。

そんなときは料理酒を使う事で食べ易くすることができます。

まず脂が気になる方は、料理酒を使って余分な脂分を洗い流す事でカロリーを抑えることができます。

そして強く噛むことのできない方は、料理酒で肉の繊維を柔らかくする事で食べやすくする事ができます。

また肉の香りが苦手な方は、料理酒を使うとお肉のクセがある香りを和らげる事もできます。

まとめ

料理酒は、使い方ひとつで素材本来の旨みを引き出すことができます。

料理の最後の仕上げとして、味のまろやかさや口あたりの良さを付け加える事もできます。

料理酒の効果を知って正しく使うことで、素材本来のシンプルな味わいを楽しむことができるのです。

そして、料理の楽しみを感じ、料理の幅も広げることができますね。

料理酒を使うときは、ぜひ今回の記事を参考にしてみて下さい。

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