あなたは秋刀魚を食べようとしたときに、はらわたに赤い糸のような虫を見つけたことがありませんか?
また、その虫を間違って食べてしまっても体に害はないのか不安、他にも秋刀魚には寄生虫がいるの?という人もいるかと思います。
どうすれば安心して秋刀魚を食べることができるのか?
そこで今回は、秋刀を食べるときにいる赤い虫の正体とその他の寄生虫についてお伝えします。
秋刀魚から出てくる赤い虫の正体とは?
秋刀魚から出てくる糸状のひょろっとした赤い虫の正体は「ラジノリンクス」と呼ばれる寄生虫です。
焼き魚で食べるときにこのラジノリンクスを見つけると明るい赤色なのでとても目立ちます。この寄生虫は秋刀魚やカツオ、ブリ、やサバの肝臓に寄生している虫です。
長さは5から10ミリで幅は2から3ミリです。ラジノリンクスは加熱した秋刀魚であれば食べてしまって体内に入ったとしても害はありません。
仮に生で食べてしまうとのどに引っかかる感じがあるので気を付ける必要があります。焼いてしまえば害はありませんが、気になるという方は最初から内臓を取り除くほうがいいです。
その他の秋刀魚の寄生虫2 サンマヒジキムシ
ラジノリンクス以外にも秋刀魚に寄生する虫にサンマヒジキムシがいます。
学術名はペンネラといいます。特徴はひじきのように体が細長く黒くて長いヒモのようなしっぽがついているような形状をしています。
この寄生虫は秋刀魚の表面にはりついていて秋刀魚の養分を吸い取っています。秋刀魚の表面に穴が開いていたらサンマヒジキムシがかじりついた跡です。
スーパーなどに出荷する際にほとんどが取り除かれるので見ることはあまりないかもしれませんが、市場などでは見かける確率が高いです。
万が一、サンマヒジキムシがついた秋刀魚を食べてしまっても、害はありませんのでご安心下さい。
その他の秋刀魚の寄生虫 アニサキス
秋刀魚を食べる際に気を付けたいのがアニサキスという寄生虫です。
体長は2から3センチメートルで半透明の色をしています。ヒラメやサバ、ブリ、サケ、イカなどにも寄生している寄生虫です。
秋刀魚に寄生しているアニサキスは幼虫です。通常はそのまま排出されますが、生で食べてしまうと胃や腸壁に侵入して食中毒を起こしてしまう可能性があります。
アニサキスには食後約2時間から8時間後に症状が起こる「胃アニサキス」と10時間以上経ってから症状が出る「腸アニサキス」の2種類があります。
胃アニサキスでは吐き気や嘔吐、激しい腹痛が起こります。腸アニサキスでは
激しい腹痛や腹膜炎の症状が起こります。まれにじんましんや呼吸困難などの重症になる場合もあります。
この激しい痛みはアニサキスが死ぬまで続くので、病院で内視鏡手術をして取り除くことで症状が治まります。
アニサキスは内臓に寄生していることが多いですが、身の部分にいる場合もあるので注意が必要です。
養殖ものでも餌にアニサキスが混入している場合があるので気を付ける必要があります。アニサキス症になるのを防止するには、加熱して食べることが大切です。
60度で1分以上加熱することで死滅します。70度では瞬時に死滅します。または、マイナス20度で24時間以上冷凍保存することでも感染予防ができます。
スーパーや市場で秋刀魚を選ぶ際にはなるべく新鮮なものを選び、早いうちに内臓を取り除くことが大切です。
秋刀魚を生で食べる場合は、目でよく見てアニサキスがいないかどうかを確認する必要があります。
アニサキスは白っぽい色をしていてひも状の形をしていて目で見てもわかります。内臓や皮の間に入り込んでいることがあります。
よくかんで食べたとしてもアニサキス症を防止することはできません。また、醤油やお酢、わさびなどの調味料をかけただけでは死滅しないので、よく確認して食べることでアニサキス症を予防できます。
刺身などにして調理する際も注意が必要です。秋刀魚の内臓をまな板において他の食材に幼虫がついてしまってそこから感染する場合があります。内臓はすぐに処分し、他の食材がつかないようにしておく必要があります。
アニサキスによる食中毒は2016年で100件以上報告されているため、魚を食べる際には気を付けて寄生虫がいないかどうか確認することが大切です。
また、食後に激しい腹痛や嘔吐があった場合は食中毒を疑いすぐに病院で診てもらうことで早期発見につながります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回秋刀魚に寄生する赤い虫とその他の寄生虫についてお話しました。
食べても害がないかどうかを確認するには、まずは寄生虫の種類について調べてみましょうという事です。そして次に、寄生虫による食中毒を防止する方法を知る事が大切です。
そうする事で、旬の秋刀魚をおいしく食べることができます。
秋刀魚の寄生虫について気になる方は、今回の記事を参考にしてみて下さいね。