赤ちゃんが順調に成長していき、離乳食も完了時期に近づいてくると、今度は卒乳の時期が気になってくるのではないでしょうか。
ここでは、卒乳をいつすればいいのか、どうやってすればいいのか、その目安などについてお伝えしていきたいと思います。
目次
卒乳はいつから始める?
まずはこちらの動画をご覧ください。卒乳の時期や方法をご紹介されています。
いかがだったでしょうか?続いて、動画とは違う観点からお伝えします。
離乳食が3回になり、食事から栄養を摂れるようになったら、母乳で栄養を摂らなくても大丈夫と言われているので、卒乳の時期はだいたい1歳を過ぎた頃と言えるでしょう。
昔は、1歳を過ぎると断乳するような指導もありましたが、現在は母子手帳から断乳という言葉が削除もされ、1歳以降でも無理に授乳をやめる必要はないという考えが主流になってきています。
日本では1歳代での断乳が多いのですが、世界基準でみると、WHOでは2歳までの授乳をすすめていたり、4歳代まで授乳を行っていたりすると公表されています。
卒乳の5つのコツ
いきなり断乳するよりは、赤ちゃんにもお母さんにも負担の少ない計画卒乳を考えるお母さんも多いと思います。
前日までに声掛けをしていたにも関わらず、卒乳の日に母乳を欲しがった場合、あげた方がいいのかあげない方がいいのか悩みますよね。
どうしても断乳しなければならない場合は仕方ないです。
しかし、無理な断乳をしなくても良く、卒乳の日が後ろ倒しになっても問題がない場合は、1日に1~2回の授乳ペースをしばらく続けて、一定期間を置いてから再度卒乳にチャレンジしてみるといいでしょう。
では、計画卒乳はどのように進めていけばいいのでしょうか。
こちらの動画も参考になるのでご覧ください。
授乳の感覚をあける
外出を増やすなどして、赤ちゃんがおっぱいを思い出さないでいられるような状況を作ると、徐々に授乳の感覚をあけていくことができるでしょう。
もしくは、お母さんと物理的に離れて、お父さんやおじいちゃんおばあちゃんと過ごす時間を少しずつ増やしていくという方法もあります。
起きた時、昼、夕方、寝る前など、1日に4回程度の授乳回数にしていくのを目標としましょう。
飲まない時間を増やしていく
外出のときは飲まないようにする、夜間は飲まないようにする、など、飲まない時間帯を増やしていきます。
このとき、言い聞かせたり声掛けをしたりしながらしていくといいでしょう。
最終的に、授乳回数が1日1~2回で済むようになったら、「〇日になったらおっぱいとバイバイしよう」と声掛けをして、1週間ほどで卒乳に向けていくといいでしょう。
他のスキンシップを行う
今まであった授乳の時間は大切なスキンシップの時間だったかと思います。卒乳をして授乳をしなくなると、そのスキンシップがなくなってしまうので、他のスキンシップをたくさんとるように心掛けましょう。
一緒に遊んだり抱っこしたり、今まで以上にスキンシップを進んでしていきましょう。
無理に卒乳はしない
赤ちゃんの気持ちを無視して、無理やり卒乳をしてしまうと、とても大きなストレスがかかってしまうことがあります。まだまだ甘えたいという気持ちがあり、卒乳することに納得ができていないのに、強引に進めてしまうと、夜泣きなどの原因にもなる場合があるので注意が必要です。
完全ミルクの場合の卒乳
母乳ではなく、完全ミルク育児の場合は、1歳を過ぎたころに卒乳を計画していくことが多いようです。
粉ミルクを徐々に牛乳に置き換えていくといいでしょう。
ただ、離乳食が順調に進んでいることが前提です。食事から栄養が摂れていれば、ミルクをやめても大丈夫です。
牛乳が飲めない場合は、フォローアップミルクなどの飲み物を使い、粉ミルクを少しずつ減らしていくのも手です。
卒乳と断乳の違い
母乳をやめる場合、卒乳と断乳のふたつの方法があります。
どちがらいいという答えはありませんが、赤ちゃんの性格やお母さんの都合なども考え、合っている方法をとりましょう。
卒乳とは
卒乳とは、赤ちゃんのほうが母乳を欲しがらなくなり、飲むことをやめるという状態をいいます。何もしないでも、自然に赤ちゃんが飲まなくなる場合や、お母さんが計画を立てて母乳を飲まない状況に慣らしていき、赤ちゃんが徐々に母乳を必要としなくなっていく場合のことです。
自然に赤ちゃんが母乳を飲まなくなることは、自然卒乳といい、お母さんが計画的に卒乳させることは計画卒乳といいます。
断乳とは
断乳とは、お母さんの意志で、母乳やミルクをやめることです。この日から授乳をやめると決めたら、赤ちゃんが母乳を求めて激しく泣いても、授乳はしないという方法です。断乳ができる月齢には個人差はありますが、母乳やミルク以外で栄養を摂れるようになる、1歳から1歳半以降であれば問題はないとされています。
卒乳のメリットとデメリット
断乳をするときは、可能な範囲でいいので、計画卒乳に近づけていくと、母子ともに負担が少なくていいかもしれません。
卒乳するときのメリットやデメリットをご紹介していきます。
卒乳のメリット
断乳に比べて、卒乳をすることは、自然とおっぱいから離れるので、赤ちゃんにかかる精神的なストレスは少なくて済むでしょう。
赤ちゃんの意志でやめるので、お母さんの罪悪感は少なくて済みます。
授乳している時間は赤ちゃんとの大事なスキンシップの時間かと思いますが、断乳に比べると、卒乳のほうがその期間が長くとれるので、スキンシップの時間も多くなります。
この時しかない授乳の時間を大切にできるといいですね。
卒乳のデメリット
授乳することでお腹がいっぱいになってしまうので、離乳食が進まなくなってしまうことがあります。食事の前後の授乳が癖になってしまっていると、偏食などの原因になることもあります。授乳をしている場合でも、食事はしっかりと食べられるようにしていきましょう。
夜間の授乳が癖になっている場合は、いつまで経っても朝までぐっすり寝られないというお母さんもいますよね。それがツライ場合は、夜間だけでも断乳をしてみるのもひとつの手です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
卒乳の時期や卒乳の仕方についてお伝えしてきました。
卒乳のタイミングは明確にいつという基準はないので、お母さんと赤ちゃんの都合に合わせていって大丈夫ですが、母子ともにストレスの少ない方法で進めていくといいでしょう。
まだ卒乳のタイミングを迷っているお母さんは、今しかない授乳タイムを大切にして、卒乳をしたときには、授乳に代わるスキンシップをたくさんとって、素敵な時間を過ごしていきましょう。